やっちゃんが死んじゃった
毎度騒がしい娘二人と遊んでいると。
母から連絡があった。
「やっちゃんが亡くなった。」
え?一瞬言っていることが良くわからなかった。病気というわけでもなく、いたって健康な人だったからだ
やっちゃんとは新潟に住んでいる私のいとこだ。 やっちゃんの父(私の叔父)はやっちゃんが学生の頃から脊髄系の病気にかかり、寝たきりになっていた。父親を看病し、祖母の墓守をし、仕事は地元新潟で林業にかかわる仕事をしていた。数年前に結婚もし、人生これからというときだった。年は私と大分離れているが、小学生の頃、毎年夏休みには父の故郷の新潟へ帰省旅行に訪れた私に新設に接してくれて、海で一緒に遊んだり、やっちゃんちで飼っていた犬のクロの散歩に一緒に出掛けたりしていた。高校へ入った頃から部活も忙しくなり、祖母もなくなりで、新潟へはあまり行かなくなり、最後にあったのは大学の頃だっただろうか。それでも就職のときには新潟の間伐材を使ったボールペンを就職祝いに送ってくれるなど、遠方の私にも気を使って優しくしてくれた。
死ぬまではいたって元気で仕事にもいつものように出かけて行ったそうだ。職場で急に倒れこみ、救急車で病院に運ばれた。診断の結果は脳梗塞だった。脳の血管が何らかの理由(大体は血石)で血管の血流が妨げられ、酸素の供給ができなくなってしまう。緊急で手術が行われたが、ダメだったようだ。
やっちゃんの死はまだ何となく実感がわかない。十年前に年の近いいとこがバイク事故で死んだときは、直接病院に行き、老衰でもなく同じ世代の人間が死ぬ瞬間を間近で目にしたショックはとても大きいと感じものだが。今回はやっちゃんの亡骸を見たわけでもなく、今まで生きていた人間が突然死んだと告げられればリアリティがわかないのも無理はないと思っている。
不幸者の甲斐性なしの私は、仕事と子育てで通夜に行くことは叶わないが、近いうちに挨拶へ行きたいと思う。
やっちゃんが天国で元気になった叔父と再会して語り合えることを心より祈っている。